デザインのキッカケ

2011年に本コンセプトの制作を行った.都市とモビリティ双方のデザインが今後必要だと考えていた際に,「car styling」主催のコンペティションのテーマの趣向性が一致したため参加することとなった.東京の未来のタクシーというお題の中で,当時約7万台あり稼働率の低い東京のタクシーに大きな課題を感じていたこともありシステムも含めた積極的な提案を行った.

コンセプトデザイン|Concept Design

タクシーという存在は乗り物としてだけではなく,都市の一部としての機能を担っていることに着目した.そして未来の交通を担う基盤をこのタクシーで実現することを想定している.


RING Revolutional Interaction Network Grid

未来都市の基盤
都市と自然の共生という手段
都市交通から生まれるキッカケ

TOKYO DNA

交通・自然・まちの連鎖
ヒトの新しい移動のカタチ
エコ≠我慢の交通社会

EV STANDARD

都市の一部としてのアイコン
遠隔操縦による前後対象デザイン
EVならではのカタチ
シンプルで効率の良い構造

VE SYSTEM

都市全体の一部としての交通の役割
遠隔操縦による高効率化
都市発達と共にデータの蓄積
エコポイントで都市環境に貢献
車両自体が都市の緊急電源として貢献

体験設計|Experience Design

都市の中で特定の人がどんな移動のストーリーを描くのか,そのサポート役としてのモビリティや都市の機能はどんなものが存在するのか.選択肢がいくつか存在するなかで,一つのありうる世界観を表現している.

人の動きとモビリティのサポート

パッケージデザイン|Package Design

モビリティのデザインではパッケージデザインが非常に重要な要素になってくる.デザイン検討に人の配置や乗員数,乗降の仕方やドアの開閉の方法まで細かく検討の上図面への落とし込みを行った.

4面図によるパッケージとコンポーネントの検討

コミュニケーションデザイン|Communication Design

タクシーをどのように呼んで乗車するのか,あいのり設定などを含めたコミュニケーション設計をしておりそのインターフェイスのフレームまでデザインをしている.(当時はUberも存在しない時代)
プロダクトとユーザーのコミュニケーションがうまく成り立たないものは,”使われない=価値が発揮できない”もの担ってしまうことを前提にものづくりを推進しなければいけない.